ひな菊と黒い犬

まあまあそこそこほどほど

結婚式に参列

10月は法事で新潟に行って江戸小紋+黒喪帯を着たり、翌週に群馬で結婚式に参列したりと、高めの着物を着る予定あり。前々から用意。

結婚式だから訪問着を着たいと、ほんとは考えていたのだけれど、どうしても「惚れた」と思える着物が出るまで買う気になれなくて、今回は母が若い頃に買ったという色無地(紋無し)。無紋の色無地は着物の格からすると、結婚式にはどうだろう?とかなり悩んだのだけれど、今回はご学友のとしての出席だし、一応レストランウエディングだし、新婦も格なんて気にしないでいいよと言ってくれたので好きなものを着ることにした。そっちのが気分いいしね。

まあどうせ、今どき留袖さえ自分ちの家紋を背負っているひとはそういない。

ちなみに「背一紋の色無地が便利」とは聞くけど、紋は入れるか入れないかであって、背一紋でも入ってしまったらおいそれと着られるものではなくなってしまう気がする。しかしそんなに重みのある紋なのに背一紋なんて気づいてもらえない方が多いらしい。ましてや縫紋なんて。というわけで、年輩になったらちゃんと五紋を入れた色無地をばっちり着たいなという夢を持ちつつ。ちなみに若い人がいわゆる着物ルールからはずれるのは許されがちだけど、年をとるほど許されなくなるようなので、今のうちに好きなことをしておく。きっと年輩になる頃には、逆に着物ルールをきちんと着こなす美しさの方を好むようになると思うので。

さて、母譲りの色無地。作家ものだとは聞いていたのですが、仕立の残りきれを見ましたら、木村勝美さんという方の蒔蝋染(まきろうぞめ)ということでした。基本は黄緑~黄色~橙~朱色にかけての6色が使われているようで、いわゆる色無地の1色ではなく、変化のある色味がお気に入り。私の好きなちりめん地だし!

前 後 後

帯は楽天で素敵な袋帯はないかしら~と物色していて見つけたもの。柄惚れ4万円。明綴の相良刺繍。これも、いわゆる結婚式の着物には金糸銀糸入の織帯じゃないと!という着物ルールがあるので、刺繍帯ってどうなの、とは思ったのだけれど。金銀の織帯は1本あるし、他に気に入るものも見つからず。

相良刺繍に惚れてしまったのだからもうどうしようもありません。明綴は織が細かくて、繊細な感じが素敵です。柄は鏡裏文。鏡の柄大好き。おめでたい柄だしね。

帯揚と帯締は礼服用の白に金糸使いで。扇子(末広)と長寿亀の飾り(亀房)付。

半襟は白のポリでもいいかーとは思っていたのだけれど、せっかく結婚式なんだし!と思って正絹白に藤柄の白刺繍(金糸入り)。最初は色刺繍で探していたのだけれど、どうも品の良いのが無くてやめた。やっぱり半襟は白でないと、と思う。伊勢丹で1万5千円。もらいものの商品券を使って購入。刺繍半襟も三千円から三万円とかのもあって、一体なにが違うのだか~と思っていたが、さすがに隣に並べると糸の細かさが全然違って驚く。

これに伊達襟(重ね衿)をつけて、華やかさをプラス。

着付けとヘアセットを美容室にお願いしました。

まあ、自分で着られなくもないけれど、たまにはひとに着せてもらって勉強する。

でも今回の着付は正直イマイチな気がする。。帯の位置低すぎないかなあ。背が高い方だし、ミセスだからこんなもんかなー。あと肋骨締めすぎで痛かった。紐4本に伊達締め2本も使って太巻き気分でした(笑)。

髪はせっかくなのでくるくるのアップに。三つ編みも入れてもらって、かんざしも刺して、甘めに。まあこれもたまにやるから楽しいんだけれど、薬剤つけて丸めたり、逆毛にしたり、スプレーのりで固めたりするのはほんとはかなり苦手。健康的な髪の方がまとめにくいらしいよ。

さて当日は快晴の秋晴れ。美しい赤城山。美しい空。結婚式は滞り無く行われ、受付の仕事も終わり、私のスピーチもちゃんと話せて良かった。料理は美味しいし、新郎新婦の工夫の詰まった素敵な式でした。

 新郎新婦

新婦の、純白ウエディングドレスも素敵だったけれど、特に和装が素敵だったので後ろ姿をUP。洋髪にオーガン和装。ピンクから白にグラデーションが入った振袖に、オーガンジー。素敵すぎ。私はかつらだったから、地毛でセットできる洋髪に着物っていうのはいいなー。基本は振袖なので白無垢より足捌きがよくて動きやすいのもいいね。

お幸せに!