ひな菊と黒い犬

まあまあそこそこほどほど

空いてりゃなんでもいいらしい

二見興玉神社
ずっと、伊勢参りの機会を狙ってた。どうせ行くなら3泊4日、と思っていた。
一生に一度はお伊勢参り。ところが伊勢神宮って、空いているときがない。
ブラタモリ伊勢神宮が2016年6月放送。2013年の遷宮が落ち着いても平日でこの人出!?と思った。
伊勢神宮は平日でも1日平均4万人と言われてた。地方神社の空きっぷりを愛している感覚からすると、毎日正月のようなものだ。とても行く気にならない。
改元があった令和元年のGWは、GW(2019/4/29~5/5)だけで例年の倍(75万人・1日あたり10万人)だったそうだ。
それが、初めて緊急事態宣言(2020/4/7~5/25、対象は全国)が出た令和2年は、7000人だったという。対象が全国だったとはいえ、いかに経済が冷え込んだか慮る。
2回目の緊急事態宣言(2021/1/8~3/31、対象は東京・神奈川・埼玉県・千葉県)で、正月の伊勢神宮の参拝者は約7割減、それでも3が日で17万人(1日あたり5万人)。

旅行に出かけて顰蹙を買うのは嫌だ、どうせ金を落としに行くなら歓迎されていきたい。
3回目の宣言(2021/4/25~6/20・対象は東京・大阪・兵庫・京都・福岡・愛知・北海道・岡山・広島・沖縄)、関東は東京だけ、茨城にはまん延防止も出てない。
三重県にまん延防止等重点措置が適応される前に行こう(2021/5/9~6/10、伊勢市は重点措置対象外)、というので行ってきました。
ちなみに今年のGWの参拝者数は12万人(1日あたり1.7万人)だったそうだ。
感染急拡大を受けて、4回目の宣言は三重でも出てる。
宣言が解除されて、ワクチンが潤沢になったら人出は戻りそうだし、私の人生の伊勢参りはこれで最後かもしれない。

御朱印
伊勢神宮では、御朱印帳への記帳が2021/1/15より再開、待機列が発生する混雑時には記帳を中止、書き置きのみ対応。
実際、私が行ったときにはどこも並ばずに御朱印を書いていただけました。
朝熊も行きたかったけれど、金剛證寺感染症対策で参拝停止(2021/5/1~5/9)でした。
ちなみに、伊勢神宮には細かな正式参拝ルートが決まっていて、それが必須ではないにしろ、今回はある程度それに従うことにしました。
こちらは特に参考になったサイトです。神社と言えば1か所に最低1時間は滞在している我々からすると、1泊2日でも伊勢は厳しそうだ、というのが見解で、結局伊勢には3泊しています。
hanahana01.com

伊勢湾フェリーのツバメ
伊勢湾フェリー始発乗りです。8:10発に乗るために伊良湖港に6時に到着。それでも待機列は前に2台(両方関東ナンバー)。我が家も途中休憩したとは言え、前日23時には家を出たんだけどな。
伊勢湾フェリー
朝日を浴びながらの船旅快適。
行きは一般船室利用(往復2,880円)でしたが、船内手続きで特別船室行ける(+400円)というので、帰りは特別船室利用しました。
御朱印ならぬ御船印というのがこの4月から始まったそうで、伊勢湾フェリーは船に乗らないともらえない。今回はたまたま行きも帰りも知多丸だったので、知多丸だけいただいてきた。おかげで知多丸だけは隅々までよく体験してきた。

伊勢夫婦岩めおと横丁 夫婦岩

二見興玉神社で禊をしてから参拝するのが習わしだそうです。
音無山駐車場に駐車して歩いて参拝。
御朱印帳のバージョンが朝と夜とあって悩んだけれど、太陽神とも言われるサルタヒコ様なら朝かなと思い、朝バージョンを購入。買うとその場で書いていただけます。
龍宮社が隣にあって、そちらも参拝したらいきなり大雨。
うん、参拝時に雨に降られると龍神に歓迎されてるっていうのは聞くけど、ほどほどにしてほしい。
龍神様が禊していけって雨降らされたんだと思うことにする。
めおと横丁に避難したら、夫婦岩の古い大注連縄が展示してあってよかった。シーパラも行きたかったけど、水族館入ったら2時間は出てこない我々なので今回は行かず。
3泊する五十鈴ヶ丘駅近くのホテルに車を止めます。
日別朝夕大御饌祭
外宮は、JR参宮線で参拝。参道のカフェビアンカで昼ごはん。どのメニューも美味しそうで悩んだけどカルボナーラにしました。うま。
正宮・多賀宮・土宮・下御井神社・風宮・度会国見神社・大津神社・せんぐう館と見どころいっぱいですが、一番遠い大津神社が誰もいなくてよかった。ここらへんから「空いてりゃなんでもいいらしい」とだんなが言い始める。
調べると日別朝夕大御饌祭は、夕方15:10~15:40頃。儀式そのものは見られないけれども、お供えのために参道を横切るのだそうで、時間的にもちょうどいい、と拝見させていただきました。
せんぐう館を一通り見て休憩。歩いて月夜見宮を参拝。静かでよかった。感染症対策で参拝は17時まで。ほぼ我々が最終参拝。といっても16時には御朱印受付終了なんてザラなので、通常体制だと19時まで参拝できるところが伊勢って感じする。
参道ぶらついて夕飯でも食べようと思ったら、また大雨。雨宿りも兼ねてメニューが出てる店に入ったら、営業時間じゃないんですけどと追い出される。え、昼休み中の案内も開店時間の案内もなかったし、聞くとあと10分で開店時間で、店前で雨宿りというわけにもいかず、すぐ裏手の「和食さと」に入る。
安心のお出迎え。安定の美味しさ。ちなみにこの店、翌日の夕食にもリピートするという、サービスって大事だね。

内宮
ホテル前から五十鈴川駅までバスに乗車。
五十鈴川駅から歩いて猿田彦神社・佐瑠女神社に参拝。道開きと縁結びは同義なんだなと思う。
横町を横目に、内宮参拝。すごくよく晴れてて、風がよく吹いてた。
正宮の参拝時に、私たちに向かってさあっと風が吹いて、御幌(みとばり)が上がり、御垣内が見られてうれしかった。御垣内参拝、そのうちやってみたいものです。
こちらも、瀧祭神・正宮・荒祭宮風日祈宮大山祇神社・子安神社と一巡。
外宮では見られなかった神馬も見られました。
参集殿ではりっぱなニワトリがトコトコしてた。神使か。
おなかが空いてきたので横丁に移動。
せっかくなのであわび・松坂牛串を食べ歩き。
赤福本店で出来立て赤福赤福氷をいただき、伊勢うどんとはなんぞやと伊勢うどんを食べたところで、混み始めたので退散。
そういやドライブしてたときに、両サイドの電柱の広告が全部赤福だったところがあった。右を見ても左を見ても赤福。他地方に激似商品も出るはずだわ。

月讀宮
月讀宮まで歩いて参拝。月讀宮の森、広くて静かで明るくてよかった。
倭姫宮まで少し距離があるので、バスに乗車。
伊勢では内宮と外宮を直通する連節バス「神都ライナー」が走ってて見かけると驚く。令和2年12月から運行で100人乗車可能らしい。うん、相当な乗客数を見込んでたことがわかるよ。
神宮微古館・農業館・美術館も行きます。
慶光院清順尼の話は、行って初めて知りました。遷宮が20年おきといいつつ、129年もの間途絶えた時期がある。
20年って、長いようで短い、と最近は思う。遷宮が終わったら、次の遷宮の準備がすぐ始まる。いろんな技術や考え方が切れそうで切れない、ぎりぎり。

少し離れた別宮には、車で参拝。
どこも、駐車場はゆったり、参拝者は少なく、清々しく、神々しい。
天の岩戸は滝行ができるように着替え小屋まであった。
伊雑宮・御神田
伊雑宮の御神田が広くてよかった。周りの田んぼは既に田植えが終わっていて、風がそよぐ。日本三大御田植祭のひとつ、伊雑宮御田植祭は6/24。
猿田彦神社にも裏手に御料田があって、そちらは5/5。
香取神宮御田植祭は4月だから、遅いなあと思ったけど、調べたら住吉大社も6/14で、むしろ香取神宮が早いのか、と思う。

瀧原宮・御手洗場(みたらし)
最後に行った瀧原宮が、今回の伊勢参りで一番良かった。
アマテラス様はアワビが食べたくて、ここから内宮に宮を移動したらしい。
元伊勢はいくつかあるけれど、別宮なのはここだけ。
手狭になったから移動したのかな、というくらい内宮に似てて、五十鈴川を思わせる頓登川のせせらぎで手が洗える。
参道も森が大きくて明るくて静か。鳥の声がうれしい。
駐車場は広く、道の駅が併設されていて、これはお金を落としていかなければならないと、菜箸と手帚を購入。鹿肉「もみじ丼」も食べて満足。
ちなみに夕食はあじへい 五十鈴川店。
地方しかないチェーン店入るのおいしい楽しい。

3泊したホテルはいい拠点でした。
駐車場も無料で、朝食だけつけたのだけれど、セルフバイキングで毎度種類が変わってよかった。
最終日はフェリーに乗る前に鳥羽水族館に行きました。
鳥羽水族館に来るのは、25年ぶり?かしら・・。
私が大学の時にみた鳥羽水族館ジュゴンは2頭だったけど、セレナだけになってしまってた。でも元気にごはん食べてた。
鳥羽水族館は日本で飼育してる残り4頭のラッコのうち2頭がいる。レア動物必見です。
鳥羽水族館

今回の旅の裏テーマであった競艇場めぐりでは、津と浜名湖に行けました。
両方、小勝ちできてうれしい。
久しぶりに足柄SAに宿泊予約できて、渋滞回避できた(前回の足柄SA宿泊は2012年)。
足柄SAに宿泊予約ができなくなってから、東京より南に車で行ったのは久しぶりだ。
そもそも渋滞嫌いでGWはいつも北上してたから、南下したのも初めてでした。
空いてりゃなんでもいいらしい。
もう二度と、こんな静かな伊勢参りはできないだろうな。

風日祈宮橋