伊勢に行ったから、出雲にも行く。
毎日通勤で2時間ほどかけて、現場に行く。往復4時間。
サンライズ出雲の乗車時間、ほぼ12時間。
夜景を見てはうっとりし、寝転んで月を見つけては感動し、電車の振動に浸り、朝日に目覚める。
スマホで現在地を見ては今このへんと思い、切り離しを見て半分は高松へと思いを馳せ、伯備線の山登りにじりじりする。
海を見れば日本海に来たと思い、宍道湖をみれば、もう終わっちゃう、と思う。
あと2時間しか乗っていられない、という、通勤では思いもしない2時間でした。
出雲駅についたら、しばらくふらふらしてた。
お蕎麦食べて、休憩してても、まだふらふらしてた。
前回の出雲は修復工事をしていて、覆われた本殿しかみてない。
たまたま見たどうでしょうサイコロ4で出雲大社行ってて、改修前の本殿見て、改修後を見に行こうって思ったんだった。
空は抜けるように青くて、もう思い出せないくらい暑くて、日傘さして参拝した。
きれいな本殿が歓迎してくれているようで、どうしようかと迷っていた御朱印もいただいてきた。
うっかりすると熱中症になりかけるので、車に戻りクーラー三昧。
オオクニヌシとタケミカヅチが国譲りの交渉をしたという稲佐の浜。
神有月にはここで神々をお迎えするんだそうだ。
そういう逸話でも、出雲が対外国との玄関口だったって、わかる。
絵描きの叔父が、このアングルの日御碕神社を描いていて、このアングルで見られるところがあるの、と聞くと、ある。という。
日御碕神社に向かう道路の途中に、「遠景」って紹介されてたから、そこから見た風景がよくて描いた、と話してくれた。
行ってみると、ほんとに道路端だったけれど、遠景の日御碕神社が一番美しいと思った。堂々としている。
伊勢が日出づる国とすると、出雲は日が沈む国。
日御碕神社には「日沈宮」がありアマテラス様が祀られている。
青い空に、朱い社殿。
お札に蛇の絵が書いてあって、あれ日御碕神社って、アマテラスなのに蛇が神使なのと思ったら、龍蛇神が祀られているそうだ。龍蛇神は神々の先導役、という話。
土着の神様と外来の神様。そういうのを想像する。
日本という国が外からのものを受け入れて醸造し、日本のものにしていく。
日御碕灯台まで移動して、周辺散策。灯台見学にもぎりぎり間に合った。
レンガ造りで中の構造も面白く、建設当時の写真なども飾ってあって、じっくり見たい灯台。
柱状節理が美しい岬。遊歩道も一通り歩く。
夕焼けが見たかったけど、雲が出てしまってた。
ライトアップもまあ面白かったけど、白亜の塔はそれだけで美しい。
伊勢で天津神参りをしたから、出雲では国津神参り。
八重垣神社にも行きます。
もうほんと熱中症になりそうな暑い日だったけれど、クーラーキンキンの休憩所が解放されてて、天国かと思った。
飴が無料配布されてて、いやうん、縁結びってそういうことだよね、と思う。
で、まあ、黄泉比良坂にも行ってみた。
ここから黄泉につながってるっていう実感はなかったけど、RPGダンジョンのセーブポイントみたいだなと思った。
はいここで、人生いったん保存ね、みたいな。
やりなおすとしたらここからスタート。
いいかもしれない。