ひな菊と黒い犬

まあまあそこそこほどほど

御岩神社がよかったので御岩山に登拝することにした

日立の御岩神社がすごいらしいから一度行ってみてよ、と友人がいう。日立市ってこれまでに何回も遊びに行ってるけどそんなの知らない・・と思ってネットで調べると、うさんくさいパワスポ話がいっぱい出てきた。御岩神社の社格は村社だけど水戸藩の国峰らしい。188柱が祀られているけど、トップに国之常立神が出てくるあたり、記紀以前の相当に古い神社であることが予想される。

御岩神社のご神体は、特定の岩というよりも御岩山そのものだろうと予想された。御岩山は常陸風土記にでてくる「かびれの高峰」とされる。かびれ、という名前が気になった。漢字で書くと「賀毗禮」らしいが、これは当て字だろう、と調べると、ポリネシア語・マオリ語だという話が出てきた。「カピ・レイ」の転訛と思われ、「宝物が表面を覆っている山」らしい。へえ面白い。日本人は北方民族と南方民族との混血と言われてて、記紀の海彦山彦の話がポリネシアから伝わったものというのは私にとっては既知の話。

参照:ポリネシア語で解く日本の地名・日本の古典・日本語の語源

でもこういうのは、実際に行ってみないとわからない。

行ってみて、よかったら御岩山登ってみることにしようか、と行ってみたら、よかった! 愛されていて、それに応えていて、誠実で地力を感じる。

ちなみにこうやって行ってみたら気分がよかったせいで、急きょ山登りすることになるパターンは多い。ついこの間の天狗寺とかね(参照)。山形の出羽三山神社とかね。

御岩神社には朝8:00到着。駐車場は狭いけれども、第3駐車場まで確保してある。第1駐車場が狭くて驚いたけど、転回しやすいように配慮されてる。きれいなトイレ!自販機付きの休憩所!さらに登山者向けの靴洗い場まである。

せせらぎ 森の巨人たち百選・三本杉

せせらぎがキレイ。三本杉が立派。本殿に挨拶してから、登拝開始です。

表参道入口 どくだみ

白いガクアジサイドクダミがたくさん咲いてた。

ニガイチゴの実 オバホタル

キイチゴ摘まみつつ(たぶんニガイチゴ)。光らない昼行性のホタルはオバホタル。たくさん飛んでました。

木の根道 かびれ神宮到着

山道の横をせせらぎが流れていてうれしい。せせらぎがなくなる頃、木の根道。御岩神社の奥宮にあたるかびれ神社に到着。山頂はまだかかります。

山頂 展望台

片道60分程度で山頂到着9:30。標高530m(珍しくぴったり)。筑波山よろしく岩場で展望できます。

ご神体 本殿と狛犬

御神体の岩はあったけど、これはきっとわかりやすさを求める私たち用の仮の姿かな。途中で見た岩場の方がよほど御神体ぽかった。山頂が混んできたので下山。裏参道もせせらぎがある山道でうれしい。上りと下りが別なので人に会う回数が少ないのもうれしい。最後にもう一度本殿参拝します。

一面緑できれい 肉おにぎりと自然薯いり串団子

登山しなくても本殿の周辺は一面緑できれい。異例の梅雨明けで夏の日差し。でも木の陰で涼しい。いい時期に来たな、と思う。気分がいいので屋台で肉おにぎりと串だんご買う。

平成改修

どうも去年まで改修事業をしていたようで、建物がやたら新しくて銅張の屋根でキレイ。と思ったら奉賛者のトップに出てくるのが「屋根銅板一式 JX金属(株)日立事業所」だった。

ああ、もしかしたら太古の昔、神と呼ばれた山は、鉱山の露頭部だったのかもしれないと思う。

日立が日立として成立できたのは「赤沢銅山」なわけだし。(赤沢ってもう見たまんま!)。

参照:日立ジオサイト