ひな菊と黒い犬

まあまあそこそこほどほど

ピアノを手放すことを真剣に考えた結果

さようならKORG T1
電子ピアノを買い替えた。

実家にはグランドピアノがあるけれど、ちゃんと毎日弾いたのは5年くらいだと思う。
グランドピアノの一番の思い出は、ピアノの下につくった秘密基地だったりする。
ついに教本「ソナタ」には届かなかった程度に、さして巧くもならなかったけど、楽器の中では今でもピアノが一番好き。
家を出て一人暮らしを始めて、ピアノがない生活で平気だったのに、ある時、鍵盤を叩きたい、という衝動が来た。曲が弾きたいというのとは違う。
アパート暮らしでピアノを買うのは非現実的だったので、できるだけピアノに近い、88鍵キーボードを探したら、中古で「KORG T1」に出会い、即購入した。2004年、5万円だったと思う。
88鍵ウェイテッド鍵盤を採用したTシリーズの最高峰モデル。
1989年の発売当時の価格は50万円らしい。シンセサイザーなので色んな音がでる。
私のストレス発散に散々つきあってもらい、一番弾いたのはハノンの1番だと思う。
ストレス発散なので、毎日弾くわけじゃない。1年以上一度も弾かなかった時もある。
だんなが仕事でいない、ひとり休日に、ヘッドホンをして大音量でダカダカ弾くのが好きだった。
最後の写真
久しぶりに弾こうとしたら、音が変、鳴ったり鳴らなかったり、急にうるさくなったり、ヘッドホンの片方からしか聞こえなかったり。ヘッドホンが壊れたのかと思って調べたけど、壊れてるのはピアノの方だった。どう考えてもコンデンサー劣化。
聴くに堪えられなくなって、壊れたその日に電気屋でリサイクル処分した。

しばらくピアノがなくてもいい、ネットで調べたら今の88鍵キーボードは2万円から買えるし、買いたくなったら買う、とだんなに言ったら、「できるだけ早く買ってほしい」という。
どうやらピアノは私にとっての精神安定剤で、弾くか弾かないかに関わらずそこに存在するということが重要だ、というのがだんなの認識だった。
そしてそのピアノは、2万円で買えるような代物では満足しないはず、という。

そういうものかなあ、と思ったけれど、だんなに言われるままに電気屋にあったCASIO PX-S1000 を弾いてみたら、これは違うと思ってしまった。本物のピアノが欲しいわけじゃない、だけどストレスが発散できる程度にはピアノっぽい鍵盤が欲しい。
そんなわけで、88鍵で5万円クラスのエントリーモデルで探し、以下に絞った。
Roland FP-30 or FP-10
KORG B2
YAMAHA P-125 or P-45
島村楽器に行き、試し弾きをしたら、Rolandはすぐに違う、と思った。
KORGYAMAHAの手ごたえはどちらもなじみがあるものだったので、音の好みでYAMAHAにした。
実家のグランドピアノがYAMAHAだったから、弾いてすぐ、ああYAMAHAの音だと思った。
ところが、このステイホームのせいで、生産が追い付かないのだという。
P-125とP-45は最後まで悩んだけれど、P-125は在庫がなく、価格が5万超で躊躇していたところ、ヤフオクで2019年製造のP-45が3万円だったので落札した。
YAMAHA P-45
そんなわけで、ピアノはまだ、我が家にあります。
スタンドの高さが合わなくて困っていたら、だんなが調整してくれました。
だんながパソコンとつなげてMIDI曲を再生して喜ぶ、という副産物付。
防音が高い家だから、スピーカーでじゃんじゃん鳴らして遊ぶ。