昨年、ローズマリーを大量剪定したときに、枝の方は染色に使って(参照)、葉の方はフードプロセッサーで刻んで、溜めてた廃油1.8Lに漬け込んだ。
それから廃油がどれくらい増えたかというと、0.6L。前に廃油石鹸をつくったのが2006年だから、5年で3Lもできなかったことになる。これはこの数年の私の料理ペースが、仕事の都合によりがくんと下がったのが理由。そもそもは、揚げ物に使った油も炒め物に使ってたりするから、廃油っていうほどたまらないのだ。
しかし前回作った廃油石けんもラスト2個。そろそろつくりはじめないと間に合わない。しょうがないので家にある油(未使用だけど料理しないせいで開封から1年以上経過してしまったキャノール油とオリーブ油)を投入。
それでもまだ足りないので、油を買いに出かける。廃油は2回ともゆるゆる石鹸になるので、今回はココナツ油かパーム油を足して固くしようと買いにいったのだけれども、両方とも高い! 廃油石鹸なのに高い油を使うのはどうだろう・・・と思い、結局ラードを買うことにした。
ソーパーの中には動物性油脂はどうもね、という意見があって、私もどうだろうとずっと思ってたのだけれど、パーム油の環境破壊が話題になったこともあって、ラードが見直されてるっていう話も読んだ。というわけでラードにチャレンジ!
ローズマリーこれだけ大量投入してました。1年も漬け込んだ油は、とても濃いグリーン。
・廃油 2700g(ローズマリーインフューズドオイル1.8L)
・オリーブ油 400g
・ラード 400g(300円)
・水 850g(水分量25%)
ディスカウントは4%くらいになるのかな。これ、コールドプロセスでやるつもりで固くしようと水分量下げてるんだけれども、鹸化反応を早くさせようと思って、油の温度を上げたら上げすぎてしまい、下がるのが待てなくて、まあ同じくらいの温度だったらいいだろう、と、苛性ソーダ水の温度もそれほど下がってないのに投入したのが、今回の敗因。予想外にどんどん固くなっていく・・・。
おかしい、と気づいてネットでつくり方を再度調べなおしてわかったのだけれど、コールドプロセスは低温でやるからコールドなんであって(当たり前だ)、私がやってしまったのはホットプロセス。
しかも、苛性ソーダ水を投入したら強アルカリでハーブのグリーンが茶色に劇的に変色していまい、それを知らずに緑の石鹸ができると思ってた私はかなりがっくり。
まるで水分がないカレーのようなボテボテが出来上がる。
そういえば、虫除け用の精油も古くなってるのがある、と思い出して、ユーカリ・レモングラス・ティートリーを合わせて10mLほど投入。
ホットプロセスの手順としては大して違ってないから、失敗したわけじゃないと気持ちを取り直し、強引に牛乳パックに押し付けていれる。既に粘土状態。
ホットプロセスだと翌日には使えるというだけあって、使った器具を洗ってるそばから泡立ち、石鹸としては問題ないかな、と一安心。
型から出してみると型におしつけただけあって、表面のぼてぼて感は目も当てられない。コールドプロセスでつくった石鹸の繊細さとは大違いのワイルドな出来上がり。
ああー、とがっかりしつつ、せっかくなので表面をキレイにすべくカットしてみた。
これはこれで、面白い仕上がり。カットした耳の方は、こねて丸めてお団子にした。もう使える状態ではあるのだけれど、1ヶ月ほどは乾燥させるかな。
廃油石けんはコールドプロセスでつくった過去2回ともゆるゆる石けんが出来上がってしまうのが難で、なんとか固くしたいと思ったのだけれど、結果としてホットプロセスの方が理想的な石けんができあがったことになった。ホットプロセスは熱により油の成分が損なわれるけど、まあそもそも廃油だからいいや。
今回、開封した油は酸化しやすくてプラボトルだと1年が限度だと知った。ガラス瓶でも2年程度らしい。今の料理の頻度でいくと、安くて酸化しやすい油を1.5Lとか大量に買うより、酸化しにくい油をガラス瓶で少量買うほうが賢明と気づいた。
あと、花粉症対策としてオリーブ油が優秀。うちは今、キャノールとオリーブとごま油があるけれど、もうキャノールは買わなくてもいいかな、という気になった。