ずっと仕舞ってた机を出してきた。
和箪笥はベッドサイドに移動。
ピアノをずらして、机を部屋の角に置く。
この机は大学に入学したときに、ひとり暮らしのために買ったもの。
イスは人に譲ったのでもうない。
ピアノチェアを代用。
捨ててしまってもよかったけど、捨てなくてよかった。
この机でレポートを書いていたときは。
将来在宅の仕事もいいかも、と思ってたんだった。
今ようやく、こんな形で、あの時の妄想が現実になった。
毎日の通勤、平均往復3時間。
この3時間の余白が、今はなんとも有意義で。
掃除して、洗濯して、家じゅう整えてから、仕事にかかれる。
2階で仕事して、昼休みは1階に降りて昼ごはん。
誰かの電話が鳴ることもなく。
人の動きも一切なく。
ただ静かに、ひたすらに。
黙々とプログラムを書くのは。
たぶん今だけ許された贅沢。
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