ひな菊と黒い犬

まあまあそこそこほどほど

さらし布巾とローズマリー枝染め

庭に直植えしたローズマリーがちゃくちゃくと育ってきて、もはやハーブ(草)でなく木。わーい♪大きくなった♪と単純に喜んでいたのだが、大家から連絡が来て、隣にはみ出さない程度に切ってくださいとのこと。・・・あう。借家だから仕方ない、全部切れと言われなかっただけマシと思いつつ、剪定。はみ出さない程度といっても結構な量になった。

そのまま捨てるには惜しいし、料理に使うというには多すぎる。それなら・・・、これだけあれば染料になる!と思いつく。ほんとだったらシーツを染められるくらいの量なのだけれど、シーツを入れることのできる大鍋がナイ。公民館などを借りるにしても、ずぼらな私は一日では終わらないでしょう・・・(困)

鍋に入る量で、何を染めるか。

染物をたくさんやってる人のサイトを見ると、ハンカチやショール、Tシャツが多いけれども、ハンカチは足りてるし、ショールはそんなに使わない。Tシャツはだんなが好きだけど、持ってるものを染めると怒るだろうな・・・新しく無地のを買うのもなあ。

といろいろ考えていたら、昔買ったものの、何に使うこともなくほったらかしにしていた「木綿さらし」を思い出す。それも一反。(少し使ったハズなので一反よりは少ない)

 

ローズマリーの薬効を調べると、抗菌・消臭・防虫。

これは台所布巾にするに限る!薬効手染!

ちょうど台所布巾が汚れてきていて使い勝手が悪くなっていたところだ。

うちの布巾は2種類あって、調理用の布巾(手ぬぐい)と台拭き用の布巾(古いハンドタオル)。でもずぼらな私は調理用の布巾を調理に使った後に包丁を拭いちゃうし台拭きにしちゃう。台拭き用の布巾は、冷蔵庫や棚も拭くといった感じで、だんだん汚れていくのです。そろそろ古いものはウエスとして使用して捨てていい頃合。

 

むかしはまっさらな白い布巾にあこがれたものだけれど、強い洗剤に恐怖感のある私はハイターを使ったことがない。ずぼらな私は布巾を洗濯機にかけちゃうし、漂白には重曹ないしアルカリウォッシュの湯洗い程度なので、真っ白の布巾はすぐ薄汚れてしまう。まあそれでも調理用布巾は野菜の水切りに使うのがほとんどなので、薄汚れたまま使っていたのだけれども。

 

これを機に調理用の布巾を一新!理想の布巾の色味としてはできればこんなの!

もちろん↑このリネンのキッチンクロスは、その色合いと麻に惹かれて買ったのだけれども、リネンだから思ったより固い。そして大きい。厚手。というので、うちではキッチンでは使わず、ランチョンマットになっている。(牛乳やお茶を頻繁に飲み、そして片付けるのが面倒で出しっぱなしにするため、結露したりして台拭きでいちいち拭くよりもランチョンマットを敷きっぱなしという生活スタイル)

 

大量にあるローズマリーの、特に枝を染色に使いたいと思っていたので、こんな色が出るかも!と期待。(葉は乾燥させて別の用途に使う)

さらしは、手縫いするほど気合がないので、45cm程度に切っただけ!しかも手で裂いただけ!なのでしばらくは糸がでちゃいますが、それもまたよし。12枚取れました。

 

枝の処理

1)剪定した枝を2週間ほど乾燥(葉を落しやすくするため)

2)乾燥した枝をゴム手袋でしごいていって、葉を落とす(葉は別用途に使うのでさらに乾燥)

3)枝をさらに3cm程度に切っていく(プライヤーを使用)

4)プライヤーで切れない太さの枝は手で10cmほどに

5)鍋に枝と水を入れて沸騰後、20分以上煮込み、染液をつくる

 5のあと、すぐに染液として利用できるのだけれど、染めの作業にすぐとりかかる気にならず、煮込んだあと放置。しかも旅行に出たりしたので5日以上水に漬けっぱなしだった・・・まあ冬だから腐らないでしょ、とか思って・・・(腐らなかったけど)

陰干し中 葉と枝に分ける 鍋2つがこんな状態

木綿さらしの下処理

1)重曹で煮洗い

2)日干し

3)豆乳1L+水に漬け込む

4)日干し

 木綿は色がつきにくいというので、下処理として一番手軽な豆乳にした。漬け込む時間は30分程度でよいはずなんだけれども、そのあとの日干しをめんどくさがって週末まで先延ばしにしたため、3日くらい漬け込んでしまった・・・

媒染液をつくる

1)草木灰購入

2)バケツに灰と水を入れて混ぜ合わせて放置

3)上澄み液を使用

染め作業

1)下処理した木綿さらしを水に20分以上つけて吸水

2)枝を漬け込んだ水を沸騰させて弱火で20分以上煮込み、漉して染液をつくる

3)吸水した木綿さらしをおにぎり絞り

4)沸騰した染液につけて火を止めて20分放置(ときどきかき混ぜる)

5)染液から出しておにぎり絞りをして干す

6)冷えたら媒染液に浸して20分放置(ときどきかき混ぜる)

7)媒染液から出しておにぎり絞り

8)4~7の繰り返し(今回は計3回)

9)よく水洗い(あらかた落ちたら洗濯機洗い)

10)日干し

吸水中 吸水中の晒。 イン染液 イン染液。

染液1回目 染液1回目。 媒染液1回目 媒染液1回目。

 

ローズマリーの枝染めをやってるひとはあまりいなくて、いろいろ調べたけれどもどんな色になるか検討もつかなかった。濃くしたかったので鉄媒染も考えたけれども、鉄の媒染液をつくるのに鉄釘が入手できなかったので挫折。

灰色が理想、茶色になればいいかな、黄色はやだなあ、ちょっとくらい緑っぽくならないかな、そんなことを考えながら浸していく。

 

1回目の染液では、黄色に近い色で、うーんと思いつつ、媒染液につけるとオリーブ色に!これでもいいかなーと思ったけれども、堅牢度を出したいのでさらに2回繰り返したら、茶鼠色になりました!やった!

日光消毒後

これからはこれがうちの布巾です。

後始末

媒染液は草木灰なので土壌改良剤として庭に。染料の残り液は、庭に撒いてもいいけど、入浴剤にでもしようかな。枝はまた乾燥させてキャンプで燃やして灰にする。(そういや草木灰も自分で作ろうと思えばつくれるんだったな!)

ローズマリーの葉の方は、廃油石鹸用の廃油にインフューズさせる予定です。