ひな菊と黒い犬

まあまあそこそこほどほど

戸隠神社徒歩14kmの五社めぐり:神道を歩く

中社
中社の祭神オモイカネは、奥社タヂカラオと宝光社ウワハルの父。家族で戸隠霊場を守っています。

参拝後、300円払って青龍殿(宝物殿)に入ります。
それほど広い宝物殿ではないのだけれど、平安時代には名立たる霊場だったわけで、古地図や仏像をみているだけでも楽しい。
飯縄大権現の仏像があり、そのお姿をしっかりみることができた。
「五相合体」ということで、不動明王歓喜天迦楼羅天荼枳尼天・宇賀神・弁財天と、笑っちゃうくらいモリモリ。
戸隠山の目の前に飯縄山があり、その飯縄山が発祥とされる飯縄大権現
高尾山薬王院の御本尊が飯縄大権現飯縄山から勧請しているので気になっていた。
nagareru.hatenadiary.org

九頭龍を改心させた僧侶「学問」は飯縄山で修行していたというから、飯縄大権現の方が修験道場としては先だろうけれど、飯縄大権現の習合っぷりからすると、この学問行者がもたらした姿なのかも。
飯縄神社の里宮にも参拝したいと思っていたのだけれど、長野市から戸隠神社をナビさせたら七曲りに知らずに突入し、早朝なのが幸いして夫は楽しくドライブしたようだが、妻はもう絶対ここ通らないと決意する恐怖の坂でした。
おかげで七曲りからほど近い飯縄神社の里宮に行く気を失くし、奥社参道にある飯綱社は、建て替えで工事現場と化していて参拝できず、飯縄神社とは縁がないのかしらと思っていたので、ここで参拝した気分。

青龍殿で戸隠神社の紹介映像が流れていたので休憩がてら全部観て、きれいなトイレも利用させていただく。
映像では中社の神楽が紹介されていたので、再度中社のお社を見学。
たしかに神楽の舞台ある。社殿の中にあるのは珍しい形かも。
平成15年に復元された龍の天井絵は、外からはちょっとわかりにくい。
いつか社殿の中にも入ってみたいものです。

ここから神道
さてゆっくり休憩もできたことだし、13時頃神道スタート。
中社・宝光社地区は重伝、「重要伝統的建造物群保存地区」 に選定され善光寺の宿坊通りみたいなのを想像してたけど、思ってたのとちょっと違った。
宿坊は現役の旅館と化しているので、宿泊者以外はうっかり立ち入ることができず、その様子を見ることができない。庭もあり、どの宿坊も立派な建物で、宿坊というより旅館街といった趣。

住宅街の中も神道
そのうち宿坊にも泊まってみたいものです、と思いながら、なんてことない住宅街の間となっている神道を歩きます。

山道ぽくなってきた
中社の宿坊街が終わると山道ぽくなってきた。
ゆるく下っていきます。

火之御子社への分岐
火之御子社への分岐です。左へ進む。

不安になった頃あらわれる看板
こちらも民家の間を通り抜ける道で、ここでいいのかしら、と不安になった頃あらわれる看板。

火之御子社へ到着
火之御子社へ到着。
こちらはアメノウズメが御祭神。
修験道と習合していた戸隠神社では、唯一「純然たる神社」として創建当初から祀られています。
天岩戸縁起のつながりでアメノウズメが主神となっているようだけれど、「火之御子」を「日之御子」と考えると、配神となっている天忍穂耳命(あめのおしほみみのみこと)=アマテラスの子を指しているように思う。
配神の栲幡千々姫命(たくはたちちひめのみこと)はオシホミミの妻だし、タクハタチヂヒメは同じく配神となっている高皇産御霊命(たかみむすびのみこと)の孫だ。
社務所はないので、境内の色々を見るだけなのだけど、説明看板がもっと欲しいと思うくらい、不思議なものが色々あるところ。

すぐそばにある火之御子社のきれいなトイレ
すぐそばにきれいなトイレが整備されていて感動した。
戸隠神社は、道もトイレも、どこもきれいに整備されていて、とても歩きやすい。
道路端を歩かせない配慮もうれしい。

ひらけているあかるい道
いたるところ伐採してある跡があり、道があかるい。
ひらけている。

伏拝所
伏拝所。
いわゆる遥拝所ですが、こちらは地蔵菩薩がここにつくるようにと指定されたのだとか。
昔はここから奥社まで見渡せたそうで、昔ってどれくらい昔だろう。
奥社の手前に少し山があるのでちょうど山と山との間から見えたのかしら。
www.npmh.net

秋の紅葉
雨を心配していたけれど、紅葉真っ盛り。
紅葉が美しい。神道は人も少なくて、紅葉独占気分です。

一転杉林
一転、杉林。こちらは植林されているようで、整然としている。

よく響く熊鈴
2個目の熊鈴です。
この熊鈴よく響く。
カウベルまがいの鈴とは違い、遠くまで高くよく鳴り響きます。
戸隠の本気度がこんなところでうかがえる。

坂道くだる
平坦な道かと思っていたら、くだるくだる。
そういや道路の方もくねくね道だったから、高低差がかなりあるようだ。

宝光社ついた
宝光社が見えてきました。

神道をふりかえる
よく取り上げている神道は下からの参拝が多い。
逆走になると迷ったりしないかなと思っていましたが、よく案内されたわかりやすい道でした。
昔から使われている道。

宝光社
宝光社の祭神・ウワハル(天表春命)は、いわゆる阿智族:信乃阿智祝部(しなののあちのほうりべ)の祖とされる、金属技術を得意とした百済系。そういや神輿も金ぴかだったな。
諏訪大社と縁がある安曇族が弥生時代と考えると、阿智族は古墳時代になるのかしら。
さらにオモイカネの子シタハル(天下春命)が武蔵国知々夫国造の祖らしい。
そういえば秩父三社は残すところ秩父神社を参拝していないのだが、縁ができたのでそのうち参拝したいという気になった。

彫刻がすごい
青龍殿で見た映像で彫刻が紹介されていたので、社殿を見ると確かにすごい。
外観は神社というよりお寺の趣が強いけれど、社殿内は赤く装飾された神楽の舞台が設置されていて、こちらにこそアメノウズメが出てきそう。
ウワハルは地蔵菩薩と習合したので、婦女子の神様という扱いになっている。
子どもの厄除けとしての赤なのかも。

宝光社の階段
火之御子社の御朱印もここでいただきます。
参拝しないといただけないルールがあるので、参拝されましたか、と確認される。
五社参拝のしおりもいただけました。
御朱印はここでコンプリート。周りでも「コンプした!」という声が聞こえる。
さて、神道をもどるのもなーとバスの時刻表を見ると、ちょうど30分後にあります。
参道の階段を下りてバス停まで向かう。

見上げてもすごい
振り返ってご挨拶。

バスの時刻表
戸隠中社行14:32。ちょうどいい。160円。

岩戸屋のにしんそば
まあ多少時間が合わなくても、また蕎麦屋に入って休憩がてら時間調整しようかなという程度には、疲れてきました。
さくっとバスで中社に戻り、まだ開いている店はないかと宿坊街を歩きます。
まだOPENの看板がでていた岩戸屋で、にしんそばをいただきました。
にしん、うまい・・。
にしんそばは京都で明治にうまれたそうだけれど、存外平安時代から、長野と京都は人の行き来があって文化の流入もあったと思われる。
そう考えるとオモイカネ・ウワハルは日本海側から越後道で下ってきたのではなくて、名古屋側から木曽路を上ってきたのかも。
阿智村には、阿智神社(主祭神がオモイカネとウワハル)があるようだし。
にしんをいただいたら、また元気が出てきたので、中社を再度参拝。
三本杉などもゆっくり見て、ゴールの駐車場に戻ります。

14キロ達成
14キロ達成。6時半から出発して、ゆうに16時です。
でも天気もよかったし一日でぜんぶまわれました。

おみくじ
祈祷付きのおみくじは、宿でゆっくり読みました。
夫も妻も「吉」。
戸隠神社のおみくじは、大吉・吉・小吉・末吉・平吉・向吉の順らしいので、かなり良いことが書いてあります。
戸隠神社のおみくじの解読【1~10番】│nagomeru(なごめる)

青龍殿では、古いおみくじに凶もあったけれど、神仏分離のときに内容は変えてしまったのかな。
面白いのは信心する神様のおすすめが記載してあること。
妻のおみくじには「都波岐の大神を信心すべし」とあり、これはサルタヒコのこと。
ちょうど戸隠神社の前に座留神社に参拝したばかりです。
心配していたより、旅は順調だった。
道開きは先に参拝したサルタヒコがしてくれたのかも。

野尻湖ナウマンゾウ博物館
2日目は、野尻湖ナウマンゾウ博物館へ行きました。
ちょうど「妙高戸隠連山国立公園10周年記念巡回展」をしていて、大地の成り立ちを説明してあった。

myoko-togakushi.jp

フォッサマグナは巨大な海となっていて、長野には海洋生物がたくさんいたのだとか。
縄文時代よりも前の旧石器時代野尻湖人の話も、ここ大昔は大都会だわ、と思う。
戸隠山は隆起でできたそうだけれど、隆起の原因となったのは飯綱山の噴火となっていて、そんな何ん万年前の大地の動きに、人間は神をみたり修行をしたり観光をしたりするのだと思う。

一之鳥居

3日目は早朝に宿を出立。
おかみさんに、雪ですよ、気をつけて、と言われる。
雪!
それは少しのことだったけど、何か別れを惜しむようで感動した。

オモイカネは、天八意思兼命(あめのやごころおもいかねのみこと)といい、八意とは『晴曇雨雪雷風霜霧』という八つの気象条件を指すのだそうだ。
今回はそんな天気に見舞われた気もする。
雪だ雪だという妻を尻目に思兼命がにやりとしている。

今はなき、戸隠神社の一の鳥居を見に行った。
石の鳥居が残されていた。
今はこれほどの大きな石がないのだそうだ。
木の鳥居で一度復活したようだけれど、朽ちてしまったようだ。
そんなところにも雪の力を感じる。

飯縄山

一の鳥居跡から飯綱山がよく見えた。
初冠雪と思われる。
思兼命と飯縄大権現が肩を組んで笑っているようだ。

神道おわり。