ひな菊と黒い犬

まあまあそこそこほどほど

戸隠神社徒歩14kmの五社めぐり:奥社道をゆく

奥社道
攻略ルート最適化は、混雑回避を最優先。

nagareru.hatenadiary.org

バスルートが中社で切れている以上、中社拠点で動くしかない。
攻略ルートのスタート&ゴールは、「中社西駐車場」にしました。
無料で、24時間利用可能で、トイレあり。
戸隠エリアで最大の広さ(約100台)がある。
終日駐車していても大丈夫そう。

長野へのルートはこちらと同じです。
いつもトイレ休憩をしている出流原PAでは大雨のために車から出られずスルー。
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紅葉シーズンの3連休ということでGWのような混雑を予想していたのだけれど、大雨のせいか(おかげか)交通量は思いのほか少なかったらしい(妻はすよすよしていた)。
順調に中社西駐車場に到着。朝4時過ぎ。
予報では昼過ぎまで雨予報だったのだけれど、思いのほか雨足が早く、駐車場では満点の星空。
長野の星空、ほんとにすごい。
人工衛星初めて見た。流れ星も見られた。
露払いしてもらった、という気分。これは期待が持てると思いながら仮眠。

西駐車場
朝6時。青空見える!
いそいそと軽食・トイレを済ませ、6時半過ぎに出発。
予定通り、奥社を目指すことにした。
事前情報によると、奥社の社務所が一番混む。
ハイシーズンは朝から行列らしい。
セオリー通り下から参拝したいところだが、奥社の社務所の授与時間(午前9時~午後5時)を考慮すると、朝一突入が正解だ。

マップはこちらが参考になりました
五社めぐり|戸隠神社
アクセス|戸隠神社
戸隠古道マップ | 戸隠観光協会公式ホームページ 観光・イベント情報

奥社道・女人堂跡
中社と奥社を結ぶ「奥社道」。
駐車場のすぐ裏手から始まります。
ほどなく、女人堂跡。
江戸時代は女性はここまで。ここから遥拝して終わり。
「右 えちごみち 左 おくのゐん」と書いてあります。
上の部分に梵字があったようですが、廃仏毀釈で削られています。

奥社道
奥社道はずっと山道かと思いきや、道路沿いもあります。
雨上がりで気温は低く肌寒い。
雨対策のジャケットに下はダウンベスト。
登山靴履いてます。

比丘尼石
そんな道路端に、比丘尼石。
先の女人堂より先に女性が進めなかった時代、その掟を無視して進んだ比丘尼が石になったという。
まあつまり殺されたか死んだという比喩だが、それほどの掟が、明治以降に堂々参拝できるようになるという、この思想転換、いったいどのように受け入れられたのだろうと思わざるをえない。
いい時代になりました。石にならずに進めます。

奥社道
「公明院」「稚児の塔」を通り過ぎて、分岐から山道へと入ります。
「公明院」は時間があったら行こうかと思ってたのだけれど、なんとなくスルー。
戸隠修験最後の尼僧が開祖というから、比丘尼石の先に進めた方なのだ。
「世界平和」に一歩後退りしてしまう心境はなんだろう。

奥社入り口
山道を上がったあたりで戸隠山が見えた。
隆起してできた山。ギザギザの岩は、まさに壁。
いかにもな修験道を彷彿とさせる。
下っていくと、奥社入口に到着。トイレ休憩。7時半。1時間ほどで到着。

奥社参道
奥社参道スタート。
橋がかかっていて、流水を見るとここから神域に入る心持になる。
私たちとほぼ同じタイミングで歩き始めた二人組がヘルメットをしていて、こちらは戸隠山登山のもよう。さすが修験道というだけあって、戸隠山は上級者登山です。
「いままで何度も来たけど、こんなに人がいないの初めて」との話し声が聞こえる。

クマ注意看板かわいい
近年のクマニュースが恐ろしいけれど、できることは熊鈴鳴らすくらいかしら。
もうスタート地点からリンリン鳴らしているのだけれど、まるで音が吸い込まれるかのよう。
同僚には「熊スプレー持っていくといいかも」とか言われたけど、スプレー系は自滅するので持たず。

奥社参道
驚いたのは参詣道の両サイドに水路があること。
水路がある程度には湿地帯ということがわかった。
マップにも水芭蕉の絵があるし、参道の横には川が流れている。
ここ、水源なんだ、とわかった。
九頭龍様は以前は鬼で、僧侶「学問」が改心させたという縁起がある。
https://www.togakushi-jinja.jp/seiryuden/bottom/smatogakushiwoaruku/gendaigodeyomutogakushidenshou/gendaigodeyomutogakushidenshou1.html

「龍」の概念は弥生時代後期には中国から伝わってきたという。
「鬼」は「渡来人」にもたとえられる。
ここにも異文化交流があったのかも、と思う。

随神門
1キロ歩くと随神門。
この茅葺屋根に自生するシダ植物が凄い。
こんなの、初めて見た。
一帯の植生と一体感があって、生命力を感じる。
ここから杉並木。
杉並木の写真が有名だから杉の森を想像してたのだけれど、杉は参道のために植えられたものだとわかった。
おそらくは、周辺より高く盛り土をし、参道を守るために植えられたのだろう。
巨大な杉並木は、しかし巨木ゆえに間隔が狭く、枯れてしまってる木もある。

奥社参道の杉並木
杉の寿命は1000年といわれている。
樹齢400年の杉並木。
そう遠くない未来にみんな枯れてしまうかもしれない、そんなことを思ったりする。
諏訪大社春宮の杉並木が昭和9年の室戸台風で倒れたように、今見られているものが未来永劫あるとは限らない。
かつては「修験道場戸隠十三谷三千坊」。
参道の両サイドには石垣が残っていたり橋があったり空き地があったりして、宿坊やら御堂の跡が残る。
そしてそれらはすべて朽ちていった。

参道山道
平坦な参道が、ラスト500mで坂道と階段となる。
隆起した山、戸隠。戸隠は火山ではない。隆起によって2000メートル級の山が作られた。
その隅っこに今立っているのだという気になる。

戸隠神社社務所
社務所が見えてきた。
霧に包まれている。
まだ閉まっているので素通り。

九頭龍社
九頭龍社へ先に参拝。
戸隠神社はどこも「殿内の撮影禁止」となっていたので、遠目に撮影。
霧雨となっています。

奥社
奥社へ参拝。
右に回り込むと滝もあります。
この滝から少し下ると、八水神の滝。
水がきれいで流れているところは心が洗われます。
八水神の滝からの川の流れのそばまで行けるので、手を浸してみる。
そういえば手水からは水がでていなかったので、手水代わり。

順調に参拝できたので8時半。
社務所が開くのは9時なので並んで開くのを待ちます。
社務所のお守り等も撮影禁止。
なかなかカメラに厳しい神社です。
まあ神聖なものは隠されるもので、目を向けるというその行為自体が不敬なのかもしれない。

戸隠神社の神札
張り紙だったらいいでしょう、ということで撮影。
五社巡りでいただける「しおり」の織柄は、この神札がデザインの元になっている。
今はこの神札は授与していないのだそうだ。
「牛玉寳印」みたいでかっこいい。
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同僚が五社巡りでいただいた「しおり」のデザインは「印」で、龍が宝剣を持っている。
今年のデザインは「戸」のデザイン。蛇が「戸」の形をしている。
九頭龍は地主神だったというから、蛇信仰・水神信仰の発展型なのだろうな。
霧がだんだんと晴れてきて、人がどんどん増えてきて、朝一参拝できてよかったなあと思った。
社務所が開くころには、待ち列が20組ほどになり、長く伸びている。

社務所ではおひとりで対応されていた。
御朱印2種を直書きしていただき、祈祷付きのおみくじを二人分お願いすると、それなりな時間を要する。
さらっと書いておられ、祈祷もさくっとしたものなので、窓口で立って待っている間に終わるけれど、これは時間がかかる、と思ってしまう。せめておつりの無いように準備。
10時になったら窓口が増えるようだけれど、30分待ちで対応していただけたのは僥倖だ。
晴れたね~よかったね~と言いながら下山。

奥社
「奥社の茶屋」が10時開店なので、開店待ちして「戸隠そば」をいただきました。
隈研吾氏設計の店舗で外見もかっこよいです。
時間がかかるというので、栗ソフトクリームをいただきつつ待ちます。
写真は「鴨そば」。
冷たいそばを温かいつゆでいただきます。
夫が頼んだ「特別限定商品」の「古流そば」とシェアしつついただく。
「古流そば」はつゆがない、いろいろな薬味と一緒に味わう食べ方なのだけれど、つゆ代わりの大根おろしがおいしい・・・! 辛味が抜いてあります。

戸隠そばはシーズン的にも新そばでいただいたのだけれど、とても細く、とても白く、日本酒の大吟醸のよう。
もっと田舎そばみたいなのかと思っていたら、上品できれいなそばです。
神様に献上する献納祭が前日にあり、その献納そばではないのだけれど、その気分で味わいました。
そば湯もおいしく、ゆっくり休憩して、混み始めるころ退散。

えちごみちを目指す
11時過ぎ。
十分に休んで気分がよくなったので、遠回りして「越後道」経由で中社に戻ることにします。
今は休業中の「北野美術館戸隠館」へ向かうと「越後道」に出られる。

戸隠山
うっかり迷って入った別荘エリアから見た戸隠山が美しい。

北野美術館戸隠館
北野美術館への道がロープされています。
休館中だから? おじゃましますー。

女人結界之碑
北野美術館を横目に通りぬけると、旧越後道に出ます。
そこに「女人結界之碑」がある。
「右 奥院中院両道女人結界 左 中院江之女人道」
「女人堂」と同じく、この先の奥社へ向かう「男道」には進めないという目印。
新潟方面から戸隠へ来た女人は、「男道」へ行かずこのまま越後道を進んで「女人堂」へと進むことになる。
いやーどんだけ女人が穢れているのかと思わされてしまうが、案外逆かな。
男ばかり修行の地に間違って女人が入った日には、血を見そうです。

旧越後道
今は別荘エリアをつなぐ道路となってる旧越後道を進みます。
そういえば「公明院」の手前あたりに「男道」の分岐あった。
つまり越後道からアプローチすると「女人結界」から「公明院」まで「男道」を南下させて、そこからさらに北上させる形で奥社へ行くのだ。
つまりさっきうっかり入った別荘エリアを迂回する形。
「北野美術館戸隠館」、開館していたころに行きたかったなあ。

奥社道
そして奥社道に戻ってきました。
朝歩いていたときとは、打って変わって人がたくさんいます。

中社の西参道入口駐車場
中社の西参道入口駐車場。
12時頃中社に到着。概略図では往復で8km。
スマホGoogle Fitによると、既に9.7kmも歩いています。