ひな菊と黒い犬

まあまあそこそこほどほど

室内でつくる自家製干し柿

干し柿完成
祖母の柿仕事は、父がしているらしい。

正月の朝に、干し柿とみかんと御神酒を年長者から戴く、それが「お年をとる」という祖母の年中行事でした。
南の軒下に洗濯物と一緒に干し柿が並ぶ、それが実家の秋の景色。
そんな祖母の年中行事は、今も父の手で密やかに実家で続けられており、正月シーズンに実家に帰省すると、それが正月の朝でなくても「年とってこい」と言われて、床の間から干し柿とみかんをいただく。
干し柿は、そういうちょっと特別な食べ物。
今年は我が家の柿の木にも久しぶりに実がついたので、干し柿のシーズンには早いけれど収穫。

nagareru.hatenadiary.org


本来は11月頃、気温が15度以下を下回ってからつくる干し柿を、台風で落果する前にと9月に収穫したので、夏日もあるような中でつくることになった。

作り方は、ネットで探せばいくらでも出てくるので割愛。
ここは私の備忘録です。

(1)実のついた枝は、実ごと剪定する
(2)T字になるよう小枝を実に残してカットする
(3)ヘタを残して皮を剥く
(4)ビニールひもをT字の小枝に結ぶ
(5)消毒(ぐらぐら熱湯 or 35度以上の酒が入ったカップに20秒ほどひたす)
(6)干す(サーキュレーター弱で回しっぱなし)
(7)1週間ほどして外皮が固くなってきているところで、消毒した手で軽くもむ
(8)(5)の消毒を再度行う
(9)(7)の手もみを再度行う
(10)サーキュレーターを止めてさらに2週間ほど干す

我が家では四六時中干しっぱなしにできるような軒下がないので、基本室内干しです。
南西の出窓を乾燥室にしているので、そこに干して、サーキュレーターもそこに置きます。
太陽に当てられるときはカーテンを開けて日光消毒。
今回はカビが心配だったので、サーキュレーターは2週間回しっぱなしでした。
完成まで約4週間。
全般的に晴れた日が少なく、湿度も60%以上あるような日が多い中で、順調に乾燥。
表面が固くほんのりと糖で白くなったので、完成ってことにしました。

手で揉むほうが、渋が抜けやすいらしい。
甘柿より渋柿の方が、糖度が高いらしい。
そうして渋柿は、立派に干し柿になって甘い。
とろとろもいいけれど、固い干し柿も好きです。
つるしっぱなしにして、食べたいときに食べる。
保存食というには数が少ないけれど、極上のドライフルーツです。